本部長・グローバル化推進担当副学長 片岡佳美

 情報通信技術や交通輸送手段の発達,そして国際的な市場開放の進展により,人,物,資本,情報が国境を越えて自由に飛び回るようになり,世界の一体化,すなわちグローバル化が急速に進んできています。それは,経済的発展のみならず,異文化交流の活発化と文化的成長という効果を生み出し,各地が物心ともに豊かになることへの期待を膨らませています。
 しかし他方でグローバル化は,成長・拡大と競争の原理に基づくものであるため,それを追求することで不平等問題や環境問題が深刻化してしまうという負の面もあります。世界のほんの数パーセントの超富裕層に富が集中する一方で最低限度の生活さえおぼつかない貧困層が拡大するとか,過度な経済活動が自然環境を破壊し気候変動をもたらすといった問題が,これまたグローバルに襲いかかるのです。
こうした問題は待ったなしで発生・進行し,それらが人びとにもたらすダメージはますます拡大しています。この困難に立ち向かうためには,世界中の人びとが国境を越えた視点から,世界中のあらゆる人びとのために,未来のために,知恵を出し合い,そしてともに行動する―そのような動きを起こしていかなくてはなりません。
 大学のグローバル化とは,大学が知の拠点であることを活かし,教職員であれ学生であれ,そうした活動を率先して開始し,地域に広めていくことだと考えます。そうして世界の持続可能性に対する責任を果たしていくことが,大学にとっては重要なことです。島根大学のグローバル化推進本部では,国際センター,外国語教育センター及び島根大学・寧夏大学国際共同研究所が互いに連携を強化し,そのための一歩一歩を着実に進めてまいります。


 


 

 

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